活動記録其の53・揖斐川編Part−3
文:アビルマン隊員
2002年8月17日
揖斐川・中流まったり流されツアー...のはずが!?
〜炎天下、地獄の向かい風バトルツアー報告〜
  14日の天竜川撃沈バトルの「瀬疲れ」が残る17日(土)。
 揖斐川を漕ぐため、僕らはいつもの木曽三川公園に10時に集合予定であった。今回は次の日が仕事で参加できない僕のために土曜開催ということでSNF(サタデーナイトフィーバー)部だ。
 しかし、豊田市に引っ越したばかりの僕は時間の目測を誤って
1時間も早く着いてしまったため、デビュー戦を飾った牧田川の偵察に行き、逆に集合時間に遅れてしまっていた。(ちなみにこの日の牧田川はすごい人込みだったが水量は枯れる寸前でした)

 結局、時間通りに着いていたのは隊長だけで僕を含めてうーやん隊員(最近、魚へんに“危”と書いて鮠「はや」と呼ばれている)も遅れてしまったので、ここでの集合時間が10時30分に。こりゃあいつもの鮫時間だ。
sakuzo隊員とは10時30分にもっと上流で合流予定だったのがとっくに過ぎている。。。きっと、呆れている頃だろうな〜と思いながらアウトポイントを適当に決め、僕の車一台に川臭い艇を三人分積めこんで上流に向かう我々。この適当さが後で、、、(謎)

 電話してsakuzo隊員の所在を確認し新揖斐橋あたりで合流ということに。橋のたもとではたくさんの車が止まっていて、川遊びしたりBBQしたりしてる人がたくさんいて、夏休みを満喫しているって感じだ。sakuzo隊員はその中で睨みをきかせて僕らを待っていた。やはり本物の
ヤクザは怖い(←うそです)。
 
 うだるような暑さの中でセットアップを開始する。本当に暑い! いつものように僕は滝のような汗をかきながらヒイヒイと“激烈最強号”ことGUMOTEX・サファリを組み立てる。今日の参加者は隊長=“シャーク4号”ことGUMOTEX・ヘリオス380EX、sakuzo隊員とうーやん隊員も僕と同じくGUMOTEX・サファリで今日はチームGUMOTEXだ。そのうえに
初の「赤い三連星」という組み合わせだ。このメンバーは矢作川以来だがサファリが三つ揃うのは初となる。
 きっとイワタニリゾートの人が見てたらカタログに載せてくれたに違いない(←無理だと思う)。

 準備を終え、乗り込もうとすると隊長が
「熱い〜〜〜〜」
って叫んでる。どうやらこの強い日差しで艇の表面とパドルがチンチン(名古屋弁で“熱い!”の意)になっていたようだ。そんな隊長を鼻で笑い、横目に乗り込む僕。が、同じく
「熱〜〜〜〜い」
と叫んでしまう。ほんとに熱い。みんな早速、揖斐川の水を足や艇にかけて冷やしていた。

 今日は堰堤が一箇所あるがポーテージ出来そうな感じ?(いい加減)だったので瀬も無くのんびりまったり浮くだけコースの予定である。距離も14km程度とまあまあだろう。

 揖斐川中流部は決してキレイではないがロケーション的にはまずまずで、夏空に晴れ上がり、入道雲が流れていく。今日のようなツアーは天竜川で瀬疲れした我々には丁度、良かった(はず)。
 そしてみんな、意外と真面目に漕いでいるため、あまり流れていないわりにどんどん進んでいく。岸辺にはゴミが多く憂鬱になるが、鳥や虫達の鳴き声もとても多く、僕らを癒してくれていた。
 天竜川のようなバトル系の川も嫌いではないが、うちは“癒し系カヌーチーム”なのだ。
“水に浮いている”という感覚を僕は感じていた。
 
 エントリが遅かったので早くもランチポイントを探し始めたが、うーやん(鮠)隊員の要望を聞き入れて日陰を探すことに。しかし、橋の下くらいしか日陰がなく。そうこうしているうちに堰堤の手前まで来てしまったので、ランチは堰堤を越えてからという事に。
 ここの堰堤はテトラポッドが組まれているだけのため、その隙間をぬって越えることにした。艇を降りて僕が最初に越える。テトラの堰堤は形状が複雑なため急に深くなったりしてて、はまると抜けれなくなる箇所があるため慎重に越える。次にうーやん隊員が降りようとした瞬間!
 “降り沈”。やはりサファリは疎沈製造船である。
 いつも人に沈したところを見られて(笑われて?)いる僕なので今日は思いっきり笑ってやった。

 その後はsakuzo隊員は普通に越えたが、隊長はヘリオスということで艇が長いため、流されてしまい危うく食料の入ったボックスをひっくり返すところだったが何とかOK。

 人の沈を見た後はいよいよランチタイムだ。今日はこの
くそ暑いのにも関わらず、給食当番の僕はポトフとガーリックトーストというメニューを用意していた。
(↑ただ単に家にあったもので済ませたかったのだ。)
 野菜とソーセージをコンソメで煮るだけのシンプルな料理。それをガーリックマーガリンを塗ったフランスパンをフライパンで焼いてる間に煮込む。いつもよりは量が少なめだったわりに、暑くてみんな食欲がなかったのか若干余ってしまった(←不味いから?)。

 この後はそんなに距離が無いはずなので1時間弱くらいと思っていた我々はゆっくりと日陰で休憩して、コーヒーなんかを飲んでいた。そして、だるそうに後半戦をスタート。
二つ目の橋のたもとがゴールになっており、川原の堤防道路に停めた隊長とうーやん隊員の車が目印になっているのだ。

 そしてそこから本日の
地獄のアゲインストチャレンジが始まるのであった。
 残り2〜3kmと踏んでいた我々はのんびりと漕いでいたが、二つ目の橋どころか一つ目すらなかなか視界に入ってこない。。そのうち下流からのアゲインスト(向かい風)が我々を襲う。赤い三連星のサファリは全長が短いこともあってそんなには辛くないがサファリよりも80cmも長いヘリオスを漕ぐ隊長はかなりきつそうだ。それでもそのテクニックで僕ら赤い三連星に付いてきてはいるが歳には勝てず(笑)、徐々に遅れていく隊長(←かなり珍しいことです)。

 sakuzo隊員はさすがに特別機動公務員だけあってグイグイ漕いで行く。それを必死に追う僕、そしてうーやん隊員、隊長と続く。(後日談だがsakuzo隊員も首周りを日差しにやられたため体に異常をきたしていたらしい)
 もう少しだから。。。いつもの鮫のアバウトさがここで出てしまった。車で通った時は大した距離ではないと思っていたのが意外なほど長かったのだ。
 僕はドリンクをいつもより多目に用意していたのだが、この暑さのせいで食事中に飲み干してしまって喉がカラカラに乾いていた。
 でも、今日は誰のせいでもないので文句も言わずに漕ぎつづける。みんなそれぞれ自分のペースで漕いでいるので隊列がすごーく伸びてしまった。黙々と漕ぐ我々。

 やっと見覚えのある建物が見えてきてその向こうに橋があるはず。。左カーブになっているので見えないが間違いない。車を探すが停めていた右岸側からは道路が見えない!?
 思っていた以上に岸に木が生い茂り堤防道路が見えないのだ。車を停めた時はこのくらいなら艇を担いで上がれるだろうと思っていた箇所は意外と岸が切り立っており、とても上がれそうになかった。

 sakuzo隊員は先にグングン進んでいたので、予定のアウトポイントより下流に護岸された個所を見つけてくれて我々はそこでアウトすることにした。車からは約300mほど下流だったが艇を乾かすのには丁度良いところだった。

 そして、喉がカラカラに乾いていた僕にsakuzo隊員からドリンクのプレゼントが! しかも凍らせて置いてあったものなので冷え冷えだ。僕はシャリシャリ状態のドリンクを一気に飲み干してしまった。
 そんな揖斐川の川原で、みんなで疲れてボーっとしてるとみんなが僕の足を見て
「アビルマン、足がサイストラップ焼けしてるぞ〜」
という。
 確かに太ももの内側に
帯状の日焼けの痕が。。。でも、よく見ると笑っているsakuzo隊員も同じようにサイストラップ焼けしてた。(笑)

 そして解散。みんなぐったりしながら家路についたのでした。




今回の教訓: 「カヤッカーの言うことは信用するな!騙される。。。←特に鮫。」