活動記録其の70・長良川編part-7
文:アビルマン隊員
2002年12月23日
長良川・堰まで下ろうツーリング第2弾! 冬でもハダシが好きッ!? 
    〜ポカポカ陽気に欺かれた男の末路とは!?〜
   12月23日(月)快晴、天皇誕生日に僕は名四国道から木曽三川を北上していた。

 今日は先月の長良川・堰まで下ろうツーリングの第2弾ということでsakuzo隊員と長良川の中流以降をまったり漕ぐ予定だ。
 天気は12月末とは思えないほどの快晴! カーラジオでもしきりに今日は外で遊ばないと損ですよ〜〜!と言っている。
 しかし、今日の参加者はsakuzo隊員と僕(アビルマン)の二人だけとなっていた。
 隊長は風邪を引きずっていて欠席。前日まではしきりに参加を匂わせていたうーやん隊員も欠席で、残りの隊員は音沙汰無しという有様だ。
 そういう僕は11月の初頭に行った木曽川ツアー以来、某自動車ディーラーに研修に行っていたため土日が休めず、約2ヶ月ぶりの参加になるのだ(その間に行われたのは堰までツアーの第1弾のみだが)。

 で、待ち合わせの道の駅「クレール平田」に向かっていた僕だが、つい牧田川に行く癖で長良川沿いに北上するのを
間違えて揖斐川沿いに北上してしまい、気づいた時には手遅れで、引き返したが15分遅れての到着になってしまっていた。
 その間に、何度も遅れる旨を伝えるためにsakuzo隊員に電話するが応答なし。。。焦るがとりあえず、駐車場にはsakuzo隊員の車があった。
 電話したことを伝えると
「いや〜〜、
家に携帯を忘れてました
とか言いやがる。
 まあ、とりあえず合流できたのでよしとしよう。

 ここから一路、アウトポイントを目指すのだが羽島大橋のやや上流にあるゴルフ場には陽気に誘われてたくさんのゴルファーが集合していた。それを見てsakuzo隊員は
「ワシもゴルフに行けばよかった〜」
と言い出した。
でも、僕的にはsakuzo隊員がゴルフなんて〜と、笑いをこらえているのが精一杯だったのは言うまでもない。
 っていうか、ゴルフをしているsakuzo隊員なんて
洒落にならないくらい“ザ・ヤ●ザ”って感じだ。

 ま、そういうことはいいとしてゴルフ場横の川原にsakuzo隊員の車を残して、今度はエントリーポイントを目指した。

 その途中に、携帯を忘れた話になって、
「急に参加することになった隊員がメール打ちまくりだったりして。。。」
という僕の話に、
「今頃、現地で待ってます(涙)メールが
100件くらい来てるかも。。。
と、ビビるsakuzo隊員。
 そんな無責任な会話をしつつエントリポイントである河渡橋付近に到着。
 川原に下りて車を止め、荷物を降ろそうとするとそこには、、、。使い切ってふにゃふにゃなったコ○ドー○が! しかも、
丁寧にティッシュもある。

 かなり、ブルーになる我々。さらに追い討ちをかけるように
もう一つ発見してしまう。確かに川(含む川原)はみんなのものだが、ゴミを捨てるのはマナー違反である。
 みんな肝に銘じておくように!(←みんなって?誰?)

 二人でサファリをセットアップを始めて気づいたのだが、今日の長良川は結構な水量があるようだ。いつもなら中洲ができている辺りも今日は川に沈んでいるらしい。
 これは快晴の天候と相まって、距離を稼ぐいいチャンスだったかもしれないと少し後悔をしてしまった。
 しかし、それとは反対にこの流れ方は。。。そう僕だけが唯一、撃沈した木曽川の大増水時に似ているのだ。
 長良川もこの中流域に入ると木曽川なのか揖斐川なのか、
全く区別がつかないようになっている。そのせいかあのトラウマを思い出し、少しビビってしまうアビルマンであった。

 暖かい天気の下、僕は当初履く予定だった“必殺! 釣り師ウェダー”を止めてウェットだけにすることに。足元はパドリングシューズを持たない僕はもちろん、
裸足にアディダスのスポーツサンダル「ヘルサンダー」だ(かなりのお気に入りなのでいつもこれ)。
 そんな僕を見てsakuzo隊員は、かなり寒そうに見えるらしく、見てるだけで凍えそうらしい。
「大丈夫っす〜〜」
っと軽くいい放ち、長良川に11時30分エントリ開始!

 確かに今日の長良川は流れていた。漕いでもいないのにドンドン流される。それにしてもいい天気だ。青空の中に見えるのは太陽だけという感じだ。
 裸足の僕でも水に浸かっていなければ全然、寒さを感じない!
 男二人のツーリングはほとんど川を貸し切り状態で、川原にもせいぜいオフロードバイクの練習してる人と、釣る気があるのかないのかわからんような中学生らしき釣り師しか見当たらない。

 漕がなくても流れていくので楽チンだが、何故だか二人とも腹が空いていたため早目のランチをとることに。例のごとく中洲に上陸した我々の本日のランチメニューは、各自で用意したおにぎりとカップうどんという、2002年度の鮫的にはかなり貧しかった。二人なので作りすぎても困るのでまあ、いいとしよう。
 そこで、ガスバーナーと水をsakuzo隊員が用意してくれたのだが、
「ワシの水は高いですよ〜」
とか、
「後で請求書を回します」
とか言って僕を脅してくる。
 これが、日本の安全を守る機○隊員がやることだろうか? やはり“ヤ●ザ”に違いない。
 今までは冗談で言っていたが今日を境に
“本物”であることを認識したアビルマンであった。

 いつもより手短にランチをすませた我々は後半戦をスタートした。しかし、この時点でコースの半分強を終えているため余裕のスタートだ(今回はコース間違い等ありません)。
 でも、ここ長良川でも木曽川や揖斐川と同じく午後からは向かい風が吹いてきた。ところが全然、冷たくないのだ! 僕だけかと思っていたがどうやらsakuzo隊員もこの暖かい(?)向かい風に逆に癒されていた。
 これで、水質もGOODなら申し分ないのだがさすがに増水しているのと下流に近づいているため、イマイチの水質だ。それだけが残念だ。

 そんなことを悔やみながらも流されながら癒されていた我々の目前に、城が見えてきた。そう、あの日本史で誰もが習う(?)木下藤吉郎こと豊臣秀吉が一夜にして建てたという
“墨俣城”あった。
 そう、あの木材を筏にして長良川を下り、張りぼての城を築いた話だ。
 そんな昔の遠い記憶を思い出しながら(?)近づいて行くと、すぐ横には水門があるではないか。
 これはもしかして、
水門→お堀→城に侵入? と考えた我々は水門内に突入を断行した。
が、しかし水門を超えるとそこは行き止まりで、どこにも行くことができないという不思議な水門であった。どうやらこの水門はこの先から長良川に沿って流れている人工的な側流の水位を調整するためだけにあるようだ。

 しかも、その水門付近は流れが無いためかなり臭かった。我々は逃げ出すように水門と墨俣城をあとにしたのであった。

 残りのコースは意外にも風の影響で白波が少し立つくらいはあったが14時15分、我々は無事にアウトポイントに到着した。
「寒くなる前で良かった〜」
と、言いながら艇を上げる僕の足取りは思っている以上に寒さにやられていたらしく、かなりヨタヨタしていたらしい。
 裸足はやはりよくないようだ(←当たり前)。

 そして、sakuzo隊員の車でエントリポイントにある僕の車を取りに向かう途中で、先ほど見た側流の脇を通っていると、そこは桜並木が続いており、春になると花見客で一杯になるそうではないか!
 それを聞いた僕は、来年の花見のシーズンにここを漕いで、武儀川の時のようにおこぼれにありつこうという
卑しい計画を企てようとしていたのであった。
 でも、この側流はかなり臭いらしいので決行は微妙である。

 エントリポイントに到着し、sakuzo隊員に別れを告げた僕は今度は間違えないように長良川沿いに南下して帰る事に。その途中で僕が目にしたのは!?
 長良川の川幅一杯になって練習するカヌーイスト達であった。その数は3、40艇はあっただろうか。一瞬、大会かな? とも思ったがどうやら違うようだ。
 それにしても似たような色のカヌーが多かったが、レース用のカナディアンやファルト(?)等いろんな種類のカヌーがいた。僕は一度にこんなたくさんのカヌーを見るのは初めてで少し感動してしまった。

 やはり長良川もパドラー天国なのだ。
 そんな光景を楽しみながら一路、家路を目指したアビルマンであった。


河口堰まであと約31km





今回の教訓: 暖かい日でも冬の裸足はやめよう。終わった後に下半身がやられる!」